こんにちは。放課後等デイサービスFORTUNAです。
学びの力を引き出すの最終回です。
学びの力を引き出すためには、内発的動機づけが必要だということがおわかりになられたと思います。
すなわち子どもの知的好奇心を引き出すことが鍵となってきます。
しかし、親の意欲(期待)の高さと子どもの意欲の高さは比例しないと①でも述べました。
ここで難しいのは、親に対しては甘えが出てきたりと他人と親とではこどもの受け取り方が違うというところです。
ピグマリオン効果と呼ばれ、教育心理学における心理的行動の1つで、教師が期待をかけると、学習者の成績が向上する傾向がみられる作用のことをいいます。教師期待効果(ローゼンタール効果)などとも呼ばれています。
またこの逆で、教師が期待しないことによって学習者の成績が向上しない、若しくは低下する傾向が見られる作用は、ゴーレム効果と呼ばれています。
要するに、人は他者から期待されると期待に添った成果を出す傾向にあるという現象のことをいうのです。
<一例として>
①国語の教科書を音読していたら、「上手だね」と突然、先生から褒められた経験のある子がいたとします。
②その子は褒められた行為が嬉しくて、繰り返して音読するようになります。
③そのうち、本の内容や言葉の意味が段々とわかってくると褒められなくても本を読むことが出来るようになってきます。(褒められるという報酬を欲しなくなる)
④すなわち内発的動機づけが芽生えだしているということになります。
⑤自信を持ちはじめ、新たな目標を探しだします。(難しい言葉を言えるようになりたいと考える)*誘導するためにヒントを与える場合もあります。
⑥先生からできたことを認めて貰えたことで、自分に自信をもち、自分を褒めて自己強化出来るようになる。
⑦積極的に課題に取り組むことができるようになってきます。
という流れです。
そんなに上手くいくものか?と思われるかもしれませんが、「努力は報われる」「願いは叶う」ということも実際にあります。
しかし先程も書きましたが、ここで問題なのは親の過大な期待です。盲目的になりすぎて「大谷選手のようなプロ野球選手になって欲しい」といくら願っても、おそらく大谷選手のようにはなれないと思います。我が子を客観的に見るようにしていかなくては、子どもの伸び代も変わってくるでしょう。
その点、教師たちはいろいろな子どもを見てきているプロなわけですから、第三者として客観的にその子を見ることができ、過大でも過小でもない褒め方が出来るのです。
FORTUNAでは、その点を抑え、元教師たちがタイミングをみて褒めるべきところはしっかりと褒め、子どものやる気を伸ばし、直すべきところはしっかりと修正させ、出来たらまた褒めるという方針をとりながら療育しております。
それが出来ているからこそ、FORTUNAにきてくれている子どもたちが健やかに成長してくれているのだと考えています。
このように”褒める”ということは大切だけれども、何でもかんでも褒めていれば良いのでもないこともわかって頂けたと思います。
こどものやる気を引き出すための褒め方について、ご家庭でもう一度考えてみていただく良い機会になればよいなと思っています。
放課後等デイサービス FORTUNA